SSブログ

13mmゲージ鉄道模型 鉄製有蓋車 テラ1型の製作(第1回目) [>貨車]

 3Dプリント出力サービスを利用してテラ1型を製作します。この形式も現時点でワールド工芸のキットが入手可能ですが、テム300型と同じ理由により市販のキットに頼らずに製作することにしました。
tera1-01-01.jpg
 西濃鉄道美濃大久保駅で撮影した実車です。昭和59年のダイヤ改正後も残りましたので、よく見かけた記憶があります。
tera1-01-02.jpg
 昼飯線を行く列車です。ホキ8800型の後ろにテラ1型が2両連結されています。末期にはホキ2800型やホキ8800型などと昼飯~新湊で使用されていたと記憶しています。ホキ2800型とホキ8800型も製作したいのですが、この製作ペースではいつになるか分かりません。
tera1-01-03.jpg
 市橋線を行く列車です。機関車の直後にテラ1型が連結されています。その後ろのワム80000型は引戸が開いています。列車前方にワム80000が止まっていますが・・・
tera1-01-04.jpg
・・・そのまま機関車の前に連結して市橋まで行きました。

tera1-01-05.jpg
tera1-01-06.jpg
tera1-01-07.jpg
 3Dデータです。DMMのアクリルUltramodeの出力のサービス終了が予告されていますので、今後のことを考え、DMMとShapewaysに1輌ずつ注文して比較してみました。全く同じものを2輌製作するのは面白くありませんので、汽車会社タイプと協三工業タイプを1輌ずつ製作することにしました。汽車会社タイプと協三工業タイプとでは妻面の溶接ビードの位置と向きが異なります。
tera1-01-08.jpg
 妻面の溶接ビード以外に違いがないか実車の写真を見比べたところ、屋根の四隅部の処理に違いがあるようで、汽車会社製のテラ16、29、31ではR面取りされており、協三工業製のテラ145、149、151、162ではR面取りされていないようです。ただ、この違いがメーカーの違いによるものかどうかは分かりません。一応、3Dデータ上でも違いを表現してみました。
tera1-01-09.jpg
tera1-01-10.jpg
 工作中の状態です。補強板の貼り付け→表面の研磨→パーツの取り付けの順で工作を進めました。工作内容は、仕掛中のテム300型とほぼ同じです。
 
 研磨の前の写真を撮っていないのですが、Shapeweysの出力品には、ピッチの細かい畝のような凹凸が現れていました。また、Shapeweysの出力品はDMMの出力品に比べて多少削れにくい(研磨に時間がかかる)ように思いました。データの再現の程度には差が無いように思いました。なお、出力品では屋根の四隅部の違いは分かりませんでした。

 引戸レールには、0.8mm×0.3mmの洋白帯板を使用しました。接着面積を稼ぐため、一方の端を「コ」の字状に曲げ返して接着し、もう一方の端を直角に曲げて車体に差し込みました。引戸レールが車体から浮いているのを再現しましたが、実際に見てみますと、かなり垂直に近い角度で見なければ分かりません。市販のプラ製貨車のような凸モールド的な表現にしても、見た目の印象的に大差はないような気がします。
tera1-01-11.jpg
 車体裾のフック(?)を安達製作所のパーツで表現してみましたが、オーバーディテール気味に思います。引戸上部の吊り金具(?)をφ0.2mmの真鍮線で表現してみましたが、こちらはほとんど見えません。どちらも無くてもよかったかもしれません。
tera1-01-12.JPG
 実車の引戸と引戸受けの握り棒です。実車では上下から見て曲がっていますが、模型では真直ぐにしました。テム300型では実物のように曲げてみたのですが、うまくいかずに正直なところ見苦しいだけのように感じましたので。実車に近づけようとして見苦しくなるくらいなら、いっそのこと省略します。
tera1-01-13.jpg
 接着中の状態です。セメダインスーパーXLブラックで接着し、硬化するまで輪ゴムで留めておきました。なお、屋根板はまだ接着していません。
tera1-01-14.jpg 
tera1-01-15.jpg
 はみ出した接着剤を除去し、解放テコを取り付けました。妻面中央の解放テコ受けは、安達製作所のパーツを長さを調節して使用しました。側ブレーキテコ案内とステップは、テム300型と異なり床板に取り付ける予定です。これで上回りの目処が立ちましたので、下回りの製作に移ります。

今回使用したパーツです。
F-0004 貨車用尾灯掛(長)/工房ひろ
F-0005 貨車用尾灯掛(短)/工房ひろ
2608 解放テコ受 上作用/エコーモデル
S211N 解放テコ受 大/安達製作所
S183 パイプ吊金具 1本/安達製作所

 以下、今回の反省点です。
・引戸レールは両端ともに車体に差し込んで接着する構造にすべきでした。むしろ、何故片側端だけを差し込む構造にしたのか、記憶にありません。また、車体から浮かせる構造にこだわらず、凸モールド状の造形で表現してもよかったように思います。
・屋根板部品の厚さを1mmにしましたが、剛性が高すぎて反りの矯正が面倒です。工作と出力費用の2つの点で、もう少し薄くするのが良いように思います。「模型として必要な強度があり、車体に接着したら自然と無理なく反りが矯正される程度の剛性」が個人的な理想です。
・工房ひろの尾灯掛けは出来が良いのですが、結構高価なうえ老眼が進んだ眼にはほとんど見えません。費用対効果の点では、真鍮帯板か洋白帯板での表現でよいかもしれません。また、向かって右側の尾灯掛けは無くてもよいように思います。

(つづく)

共通テーマ:趣味・カルチャー

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。