国鉄大垣駅/美濃赤坂駅界隈を再現すべく、テム100/テム300型を製作します。現時点では1段リンクのテム100型を製作するつもりでいますが、部品調達の都合でテム300型にするかもしれません。最終的には両形式合わせて10輌以上は製作するつもりです。テム300型はワールド工芸と安達製作所からキットが発売されていますが、「売り切れで増備できない」とならないよう、3Dプリント出力サービスを利用して製作することにしました。兄弟形式ともいえるテ1200型/テ1000型と印象を揃えたいという理由もあります。

 昭和50年代後半に美濃赤坂駅で撮影した写真です。駅東側の側線にテム300、テラ1、ホキ650が留置されていました。この頃には、大垣駅北側の留置線にもホキ2800型やキ550などと共に留置されていたように記憶しています。もっとまともな写真を撮影したはずなのですが、ネガが見当たりません。


 3Dデータです。構造はテ1200型とほぼ同じです。詳細図を持っていませんので、細部の寸法は適当です。出力はDMMに依頼しました。素材はアクリル(EXTREMEモード)です。

 工作中の状態です。樹脂用染料で黒色に染め、真鍮板とプラ板で補強し、表面を研磨しました。側面部品の補強には0.5mm厚の真鍮板を使用し、妻面部品の補強には0.5mm厚のプラ板を使用しました。


 側ブレーキの握り棒と妻面の握り棒と側ブレーキテコ案内を取り付けてから箱状に組み立てました。妻面の握り棒はまだ接着していませんが、抜けないように車内側で曲げてあります。接着剤にはセメダインスーパーXLブラックを使用し、硬化するまで輪ゴムで留めておきました。この接着剤は粘度が低くて広がりやすく、硬化までに時間的な余裕があり、はみ出しても除去しやすいので重宝しています。屋根は位置決めのために嵌め込んであるだけで、まだ接着していません。
 妻面と側ブレーキの握り棒にはφ0.3mmの洋白線を使用し、引戸と引戸受けの握り棒にはφ0.3mmの真鍮線を使用しました。側ブレーキテコ案内には1.0mm×0.2mmの洋白帯板を使用しました。

 順序が前後しますが、妻面の支柱です。1.7mm×0.2mmの洋白帯板を使用しました。実車では支柱に握り棒が固定されていますので、帯板に穴を開け、φ0.3mmの洋白線を差し込んでハンダ付けしました。


 支柱製作用の治具です。洋白帯板に正確な位置に穴を開けるのは難しいうえ、1輌あたり4個製作しなければなりませんので、楽に製作できるように治具を出力しました。窪みに洋白帯板を嵌め込み、反対側からドリルで穴を開けるというものです。テラ1型とテキ1型(2代目)も製作する予定ですので、それらの支柱も製作できるようにしておきました。

 引戸と引戸受けの握り棒は、上の画像のような形状に成形しましたが、あまりうまくできませんでした。今後のため、正確で精度よく楽に製作するための方法を考えることにします。

 残りのディテールパーツを取り付けました。解放テコの寸法と形状を整えれば上回りの塗装前の工作は完了です。
 引戸レールには0.8mm×0.3mmの洋白帯板を使用しました。引戸下のステップにはエコーモデルのパーツを使用し、エポキシ接着剤で接着しましたが、位置決めが面倒なうえ接着強度に不安があります。今後のため、ステップの取付構造も要検討です。

 細かな問題点はありますが、構造がテ1200型とほぼ同じということもあり、スムーズに進みました。

 今回使用したパーツは
標識灯掛け:F-0005 貨車用尾灯掛(短)/工房ひろ
解放テコ受け:2608 解放テコ受 上作用/エコーモデル
       F-0003 有蓋車解放テコ受け/工房ひろ
ステップ:660 貨車用ステップ(B)小/エコーモデル
     669 貨車用ドアー下ステップ(旧型用)/エコーモデル
です。

(つづく)