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DMMのβテスト素材(HiReso / HiPerf) [鉄道模型]

 DMMよりHiReso / HiPerfのβテスト素材のサービスが開始され、アクリルのExtremeの終了が予告されましたので(現時点では既に終了しています)、この素材が従来のアクリルの代わりになるか確認するため注文してみました。
DMMのβテスト素材-01-01.jpg
 上の画像は出力を注文した3Dデータで、1/80スケールのテラ1型(汽車会社製)です。

 出力価格は、
 HiReso:10,886円
 HiPerf: 8,618円
です。従来のアクリルの出力価格は
 ExtreMode:10,886円
 UltraMode: 6,315円
です。今回は安価な方の(といっても財布には十分に厳しいですが)HiPerfを試してみました。
DMMのβテスト素材-01-02.jpg
 出力品です。この素材は、従来のアクリルに比べて剛性が低いように感じられます。例えるなら「湿気た煎餅」のような感触です。表面は滑らかで、平面の部分には従来のアクリルような模様は見られません。「非常になめらか」と謳っているだけのことはあると思いました。
DMMのβテスト素材-01-03.jpg
 側面部品には溶接ビード(断面は半径0.1mmの半円です)が造形されていない箇所や、支柱や側扉のリブが欠けている箇所があります。側扉(引戸)の票差しは一部が崩れており、車端寄りの票差しは造形されていません。なお、滑車と引戸錠は造形されています。
DMMのβテスト素材-01-04.jpg
 屋根部品にも、側面部品と同じように溶接ビード(断面は0.2mm×0.1mmの長方形です)が造形されていない箇所があります。
DMMのβテスト素材-01-05.jpg
 妻面部品の1枚には溶接ビード(断面は半径0.1mmの半円です)がほとんど造形されておらず、リベットも一部欠損しています。標識灯掛けのブラケットは造形されています。

 これらの寸法はテ1200やテム100/300と同じで、アクリルのExtreModeでは問題なく造形されています。

 造形の欠損についてDMMに問い合わせましたら、
・従来のアクリルと比較して柔らかく、全面にサポート材が残り、微小な形状が裂けやすい傾向があるため、(微小な形状の)造形は難しい
・(どの程度の寸法であれば造形できるかは)βテスト素材なので明確には分からないが、0.5mm以上の厚さが必要と思われる
・(今回はHiPerfだが)HiResoも同じ結果になると思われる
との回答がありました。

 以下、この素材についての感想です。
・DMMの回答から、溶接ビードなどは「造形されなかった」のではなく、「造形されたがサポート材を除去する際に裂け落ちた」ものと推測されます。出力品(特に屋根部品)には「ほつれた糸」のようなものが多く見られますので、この素材は積層の層どうしの結合が弱いのかもしれません。
・微小な突起の造形が欠損するという今回の結果を見る限りでは、リベットや溶接ビードなどがある車輌の造形には適していないように思います。
・剛性が低く柔らかい素材ですので、強度の観点からも、鉄道車輌のような「中空の箱モノ」には向いていないように思います。

 造形の欠損をリカバーする方法が思い浮かびませんので、勿体ないですがこの出力品はこのまま放置します。表面が滑らかで微小な突起が造形できるなら、リベットがびっしりあるような車輛を製作できるのでは、と期待したのですが残念な結果になりました。今回の出力費用は授業料だったと思うことにしますが、DMMに対しては、「微小な形状は裂けやすい傾向があり、造形が難しい」のでしたら、その旨を素材の情報に記載しておいて欲しかったという気持ちはあります。結論として、この素材は従来のアクリルとは質が異なり、当方のような用途では代わりにはならないと感じました。

 本題は以上で、以下は余談です。しばらく工作はしていませんでしたが、いくつか3Dデータを作成しました。
DMMのβテスト素材-01-06.jpg
 このデータはそのうちの1つのEF55型で、MAXモデルの燕編成の牽引用に作成しました。EF55型は天賞堂、ムサシノモデル、奄美屋から発売されていますが、16番のため前頭部の絞りがスケール通りではありません。そこで、13mmゲージで前頭部の絞りがスケール通りのEF55の製作を目指します。仕掛品が溜まっていますので、いつ取り掛かれるか分かりませんが。

(終わり)


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