SSブログ
鉄道模型 ブログトップ

13mmゲージ鉄道模型 マニ74型の製作(第1回目) [鉄道模型]

 13mmゲージで急行日本海の再現を目指します。製作予定の編成は、

マニ74(半流電車改造型)
スユ42(Hゴム仕様)
マロネフ29(マロネフ37550)
ナハネ10(アルミドア仕様)
スロ50
オロ35(近代化改造後)
スハシ38(丸屋根)
ナハ11
ナハ11
ナハ11
ナハ11
ナハフ11
スハフ42

です。実在の編成ではなく、個人的な好みを詰め込んだ内容です。C57が単機で牽引できるように、軽量なプラ製品と3Dプリント出力品で組成します。マロネフ29、オロ35、ナハ11、ナハフ11およびスハフ42はプラ製品があり、ナハネ10はトミックスのナハネフ10から改造できそうですので、マニ74、スユ42、スロ50およびスハシ38を製作します。

 まず、マニ74型を3Dプリント出力サービスを利用して製作します。
nihonkai01-01.jpg
nihonkai01-02.jpg
nihonkai01-03.jpg
 3Dデータは、車両史編さん会の「国鉄鋼製客車史 第6編 オハ71形の一族」に掲載の図面と写真を元に製作しました。マニ74-2をプロトタイプとしますが、細部の資料が少ないため、深く追求しません。ベンチレータの位置も分かりませんので、図面から適当に決めました。出力はShapewaysに注文することにし、そのレギュレーションに合わせました。
 なお、キニ05型では荷物室扉を別部品にしましたが、車体強度が低すぎましたので、側板に一体に造形しました。
nihonkai01-04.jpg
車体側面と屋根との段差が均一になるように、側板部品と屋根板部品とを嵌め合わせ構造にしました。側板部品の車内側には、床板取り付けアングルを嵌め込むための窪みを設けました。ウィンドシルとウィンドヘッダーの上面の傾斜と、荷物室扉の窓の傾斜も表現しました。
nihonkai01-05.jpg
nihonkai01-06.jpg
 屋根を研磨をしやすくするため、雨樋と水槽注水口と水槽塵除は別部品で造形し、取付位置に窪みを設けました。
nihonkai01-07.jpg
 水槽注水口と水槽塵除は造形可能な最小寸法よりも小さいため、ランナーで1つに纏めました。バラバラの状態のデータをShapewaysにデータをアップロードしたところ「このサイズでは出力できない」というメッセージが出たのですが、最初は小さすぎに気が付かず、しばらく悩んでいました。
nihonkai01-08.jpg
切妻側の妻板部品です。
 尾灯の位置にはφ1.0mmの下穴を造形しました。標識灯掛けには費用節約のために真鍮帯板を使用することにし、帯板を差し込めるように四角の長孔を造形しました。妻面のハシゴには安達製作所のパーツを使用することにし、取り付け穴を造形しました。渡り板は真鍮板から製作することにし、渡り板を差し込んで固定できるように、貫通扉下にスリットを造形しました。
nihonkai01-09.JPG
 製作中の状態です。
 表面を研磨し、確認のためにサーフェイサーを吹き付けました。屋根板部品には結構大きな凹凸があり、サーフェイサーの吹き付けと研磨を繰り返しました。側板部品の車内側には、6mm×6mmの真鍮アングル材で製作した床板取付用のアングルを接着しました。アングルには、床板をネジ止めできるようにM2.0のナットをハンダ付けしました。キニ05型では荷物室扉の箇所でアングルを分割したため車体強度が低くなってしまいましたので、その反省を踏まえて分割しませんでした。
nihonkai01-10.JPG
 仮組状態です。
 テープで止めてあるだけで接着していません。部品どうしの継ぎ目が目立たなくなるように、現物合わせて擦り合わせました。
 継ぎ目の処理の際に順位札差と急行札差の一部を破損してしまいましたので、すべて削り落としました。データ上ではほぼスケール通りにしたのですが、強度を考えて太くすべきでした。

nihonkai01-11.JPGnihonkai01-12.JPG
 ディテールパーツを取り付けました。
 尾灯の下穴を拡大する際に穴の周囲が欠けてしまいましたので、タミヤのイージーサンディングを盛り付けて修正しました。尾灯には内径1.55mm、外径2.0mmの真鍮パイプを使用しました。レールに平行な方向に差し込みましたが、出っ張り過ぎに感じます。妻板外面に直角に差し込む方が良かったかもしれません。
 握り棒と荷物室扉のノブはφ0.3mmの洋白線、尾灯掛けは0.2mm×0.6mmの真鍮帯板、尾灯は外径2.0mmの真鍮パイプです。急行札差と順位札差にはエッチングパーツを使用しました。
 切妻側には安達製作所の梯子を取り付けました。実車ではもう少し上下に長いのですが、適当なサイズの製品が見当たりません。
 なお、データ上では荷物室窓の傾斜を再現してあるのですが、実物では全く分かりません。
nihonkai01-13.JPG
 床板にはウェーブの0.8mm厚のプラ=プレートを使用しました。1.0mm厚の板を使用するつもりでしたが、床板取付用アングルの取付高さが全体的に0.2mm程度低くなっていましたので、その分を床板の厚みで調整しました。床下機器を取り付けられるように、イモンの段付きナットを接着しました。
 床下機器の取り付けのベースと中梁はプラ板で製作しました。床下機器にはエコーモデルの製品を使用し、製品に含まれていない機器と配管は省略しました。床下機器の配置は「オハ71形の一族」に掲載の図面を参考にしましたが、実車が図面通りかどうか分かりません。

 以上で、車体の塗装前の工作は終了です。屋根のディテールパーツは、塗装後に取り付けます。
(つづく)
コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

北陸鉄道ED231 (第2回) [鉄道模型]

 今回は動力系です。プラ製の2軸貨車を数両牽引できる程度の牽引力を目標とします。そのまま使用できそうな製品が見当たりませんので、IMONの新FM-D動力を使用してパワトラ方式の動力を製作しました。
ED231-02-01.jpg
 片側のウォームを抜き取り、フライホイールを取り付けました。ウォームがモータの回転軸にハンダ付けされてるようで、力を掛けても抜けませんでしたが、ウォームを加熱したところ簡単に抜けました。モータホルダは0.3mm厚の真鍮帯板で製作しました。
ED231-02-03.jpg
 組み立てた状態です。真鍮帯板を介して床板に取り付ける構造です。重心が2軸間に位置するように、モータを傾けました。
ED231-02-04.jpg
 床板に取り付けました。まだ配線をしていませんが、このモータは6V仕様ですので、モータどうしを直列に接続する予定です。
ED231-02-05.JPG 
 モータホルダは下側からボルスタに取り付けました。分かり難いですが、モータがボルスタに対してある程度がたつくように、IMONのジャケットを噛ましました。

 ここまで製作しましたが、夢屋のYGギアを使用すれば良かったのでは、と少し後悔しています。夢屋のYGギアのモータは12V仕様でIMONの新FM-D動力のモータより大きく、牽引力と走行の安定性の点ではYGギアの方が良いように思えますので。取り敢えずはこのまま製作を進め、走行性能に問題があるようなら製作し直すことにします。

(つづく)
コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

DMMのβテスト素材(HiReso / HiPerf) [鉄道模型]

 DMMよりHiReso / HiPerfのβテスト素材のサービスが開始され、アクリルのExtremeの終了が予告されましたので(現時点では既に終了しています)、この素材が従来のアクリルの代わりになるか確認するため注文してみました。
DMMのβテスト素材-01-01.jpg
 上の画像は出力を注文した3Dデータで、1/80スケールのテラ1型(汽車会社製)です。

 出力価格は、
 HiReso:10,886円
 HiPerf: 8,618円
です。従来のアクリルの出力価格は
 ExtreMode:10,886円
 UltraMode: 6,315円
です。今回は安価な方の(といっても財布には十分に厳しいですが)HiPerfを試してみました。
DMMのβテスト素材-01-02.jpg
 出力品です。この素材は、従来のアクリルに比べて剛性が低いように感じられます。例えるなら「湿気た煎餅」のような感触です。表面は滑らかで、平面の部分には従来のアクリルような模様は見られません。「非常になめらか」と謳っているだけのことはあると思いました。
DMMのβテスト素材-01-03.jpg
 側面部品には溶接ビード(断面は半径0.1mmの半円です)が造形されていない箇所や、支柱や側扉のリブが欠けている箇所があります。側扉(引戸)の票差しは一部が崩れており、車端寄りの票差しは造形されていません。なお、滑車と引戸錠は造形されています。
DMMのβテスト素材-01-04.jpg
 屋根部品にも、側面部品と同じように溶接ビード(断面は0.2mm×0.1mmの長方形です)が造形されていない箇所があります。
DMMのβテスト素材-01-05.jpg
 妻面部品の1枚には溶接ビード(断面は半径0.1mmの半円です)がほとんど造形されておらず、リベットも一部欠損しています。標識灯掛けのブラケットは造形されています。

 これらの寸法はテ1200やテム100/300と同じで、アクリルのExtreModeでは問題なく造形されています。

 造形の欠損についてDMMに問い合わせましたら、
・従来のアクリルと比較して柔らかく、全面にサポート材が残り、微小な形状が裂けやすい傾向があるため、(微小な形状の)造形は難しい
・(どの程度の寸法であれば造形できるかは)βテスト素材なので明確には分からないが、0.5mm以上の厚さが必要と思われる
・(今回はHiPerfだが)HiResoも同じ結果になると思われる
との回答がありました。

 以下、この素材についての感想です。
・DMMの回答から、溶接ビードなどは「造形されなかった」のではなく、「造形されたがサポート材を除去する際に裂け落ちた」ものと推測されます。出力品(特に屋根部品)には「ほつれた糸」のようなものが多く見られますので、この素材は積層の層どうしの結合が弱いのかもしれません。
・微小な突起の造形が欠損するという今回の結果を見る限りでは、リベットや溶接ビードなどがある車輌の造形には適していないように思います。
・剛性が低く柔らかい素材ですので、強度の観点からも、鉄道車輌のような「中空の箱モノ」には向いていないように思います。

 造形の欠損をリカバーする方法が思い浮かびませんので、勿体ないですがこの出力品はこのまま放置します。表面が滑らかで微小な突起が造形できるなら、リベットがびっしりあるような車輛を製作できるのでは、と期待したのですが残念な結果になりました。今回の出力費用は授業料だったと思うことにしますが、DMMに対しては、「微小な形状は裂けやすい傾向があり、造形が難しい」のでしたら、その旨を素材の情報に記載しておいて欲しかったという気持ちはあります。結論として、この素材は従来のアクリルとは質が異なり、当方のような用途では代わりにはならないと感じました。

 本題は以上で、以下は余談です。しばらく工作はしていませんでしたが、いくつか3Dデータを作成しました。
DMMのβテスト素材-01-06.jpg
 このデータはそのうちの1つのEF55型で、MAXモデルの燕編成の牽引用に作成しました。EF55型は天賞堂、ムサシノモデル、奄美屋から発売されていますが、16番のため前頭部の絞りがスケール通りではありません。そこで、13mmゲージで前頭部の絞りがスケール通りのEF55の製作を目指します。仕掛品が溜まっていますので、いつ取り掛かれるか分かりませんが。

(終わり)


コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー
鉄道模型 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。